西郷どんとマントとラノベ

西郷どん銅像にマントはダメ 鹿児島市「公益性乏しい」
2007年12月04日14時33分 asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/1204/SEB200712040004.html

[概要]

俺の名は能勢明博。62歳。
鹿児島市で呉服屋を営んでいるんだ!

・・・実は大好きな西郷どん銅像のために奮発して大島紬のマントを作ろうと思ってる。
だって、建立70周年なんだぜ!?
マントの長さは3.8メートル、細かい部分にも手は抜かない。
木製ボタンも屋久杉を使用して、一等品を作るぜ!

さあ、まずは市役所に許可を貰いに行こう。


そして俺は市役所に行ったのだった、その後どんなことが待ち受けているかも知らずに・・・。


俺は公園緑化課へ向かった。
「建立70年を記念して、西郷どんにマント、それもただのマントじゃなく一等品のマントを着せたいんだ!」
きっと、喜んでくれる。
俺には担当者の笑顔までもが脳裏に浮かんでいた。


しかし、現実は残酷なまでに俺を笑ったんだ。
「う〜ん、70年っていうのと、そのマントと、あんまり関係ないですよね?」

( ´д`)・・・

ふ・・ふは・・・ふはははは・・・

マジかよ・・・笑っちまうぜ・・・


でも、俺はそれからめげることなく交渉を続けたんだ。
熱意さえ絶やさなければ、絶対に夢は叶う。
絶対に・・・俺は諦めない!

それから、俺には600人もの仲間ができた。
みんな、一等品のマントを西郷どんに着せたいっ・・・!
その思いだけで集まってくれた。

できあがって、それを見れば考えを変えるはずだっ・・・!
一丸となって、俺たちはマントに情熱をつぎこんだ。

思えば・・・こんな風に楽しめるのなんて、いつぶりだっけか・・・。



そして、審判の日―Judgement Day。

俺は市役所の会議室へと向かった。

ダメかもしれない・・・そう思っていた。

ゆっくりと、市役所の担当者は口を開いた。



「公益性に乏しい。
美術的にも文化的にも価値のある銅像本来の姿に変化が生じ、自由な鑑賞に支障をきたす」






( д ) ゜゜

うそやーん





「そ・・・そんなっ!だって、もうできてるんだぜ!?」

「建立70年の祝いはマントがなければ達成できないわけではない。不許可だ」

俺はとぼとぼと帰路についた。
なんだよ・・・どう考えても逆転フラグ立ってたじゃないか・・・。



アタマガ真ッ白ニナッタ・・・
モウ、考エラレナイ・・・

少し涼しくなってきた頃、俺は俺を見失った―I'm in Lost.




概要どころかちょっとライトノベルになってしまいました。
脚色ありすぎてアレなので、ちゃんと記事本文を読んでください。

ちなみにこの「マント論争」は県外にも飛び火し、65件の意見が集まりました。
65件のうち、39件―過半数が反対意見だったといいます。

みなさんはどう思いますか?
ただの珍騒動だと思いますか?
マント容認派ですか?反対派ですか?

僕はこれがどうにもひとつの寓話に見えてならないのです。