映画「純愛」の試写会に行ってきました

昨日、生まれて初めて「試写会」というものに行ってきました。
中共同映画「純愛」でございます。

10月30日のセヴァン=スズキ講演会にて多大なるご協力をいただいたMOKUの奥村代表に昨日突然お誘いをいただき、札幌マリオン劇場へ。

試写会、おそるべし。
スタッフとおぼしき方々が列になってウェルカムですよ。
そんな体験今までにないです。

今回の主催は(株)正栄プロジェクトさん(≒イーグルグループ、北海道ではパチンコ運営の最大手の1つ)でして、今回試写する映画のスポンサーの1人でもあります。

ということで試写会に来ている方々は(株)正栄プロジェクトさん関係の方々ばかりだったわけですが、前述の奥村氏はこの映画の制作総指揮兼主演女優でもある小林桂子氏からの直接のご招待。

席は2Fバルコニー。

ぼくも、そこ。

小林氏の真後ろで映画鑑賞です。

いいんですか、僕みたいな小物が(笑)サーセン(笑)

ありがたく、映画鑑賞でございます。

開演前には各人のご挨拶がありましたが、なかでも(株)正栄プロジェクト美山(みやま)社長のお話は印象的でした。思っていたよりもずっとお若い方だということにも驚きましたが、パチンコという業態を通じた理念に共感しました。人を楽しませる=エンターテインメントってのはカタチじゃなくてココロですね。

え〜、この「純愛」という映画はもともと小林氏の「映画を作りたいっ!」という思いから始まったプロジェクトです。自らの足で映画の制作費用を日本全国津々浦々で集めて、なんとなんと8年越しで完成させた作品です。

しかもこの映画の収益を通じて中国などの学びたくても学べない子たちのために学校を作る(1個はもう作っちゃった)という試みもあります。粋ですね。

さて、映画が始まりました。


舞台は1945年、終戦直後の中国。
小林氏演じる「愛」と「俊介」ら日本の開拓団は、命からがら祖国へ帰るために山中の道無き道を歩いています。

いまだキナ臭い山中。

いつ辿りつくかもわからない道程を、ビクつきながら進みます。

ところが途中で2人は開拓団からはぐれてしまい、しかも愛は重篤な怪我を負ってしまいます。

そこで出会うことになった中国人の母子・・・年老いた母親とその息子「山龍(シャンロン)」。

さまざまな葛藤や思い、そして「純愛」を通して描かれるドラマの結末は・・・


というあらすじです。

で、見た感想。

正直、油断してしましたよね。
「純愛」がなんぼのもんじゃい、と。
わしのような無頼漢が惚れたはれたで感動するかい、と。

それはそれはもう感情移入しましたよ。
「わかる、わかるよ俊介・・・」
映画終了後誰よりも長く拍手をおくりました。

そういえば数年前に見た「私の頭の中の消しゴム」も、なんやかんや言っておきながら一緒に行った連れよりも感動してたのは僕でした。

ただの恋愛映画でもなければ、戦争の悲劇を描くだけの映画でもない。
腑に落ちない部分ややるせない部分もひっくるめて、全てがエンドロールへと続いています。

ちょっと細かいことを言えば、部分部分で状況説明が不足ぎみな印象がありましたが、それは精神力で補完。115分という短い時間の中に、さまざまなドラマ・エピソードを描きたいという思いを感じました。というか、最近の映画の劇中説明が丁寧すぎるのかもですよねえ。

最後に、札幌にて中国語の教室をされている、とある社長(中国出身のかた)の言葉。

「私は中国でも日本でも、何千回・何万回と『我愛你』(ウォーアイニー・あいしてる)という言葉を聞いてきましたが、こんなにも素晴らしい『我愛你』を聞いたのは久しぶりです」

この映画は銀座での公開を2週間の予定から、口コミで広がりすぎて4週間に伸ばして上映を終えまして、ひとまずこれから国際映画祭に出展されるとのこと。

そして、次は来年2008年の1月5日から札幌マリオン劇場にて封切られます。

奇しくも1月5日は僕の誕生日。
そんなところでも数奇な縁を感じずにはいられません。

莫大なお金をかけた映画も見るのもいいですが、札幌の方の年明けはまず「純愛」を見てはいかがでしょうか?