ニュートラルという偏り


ニュートラル【Neutral】

1 〈人・国・土地などが〉中立の;(論争などで)中立不偏の, 不偏不党の

2 〈物・事の〉(特色・性格などが)はっきりしない, 不明確の;淡々とした;何の変化ももたらさない;



「はっきりしない」


「何の変化ももたらさない」


・・・


・・・・


・・・・・・・・・


20日、つまり昨日ですが、ぼくの尊敬する人物の一人である「はらみづほ」さんに、会社の事務所へ来ていただきました。


ぼくはエコナコトを通じて仕事としてはらさんとコラボレートしたいと思っており、その言質をとるためにまずは社長に会っていただこうということでお呼び立てしたのです。


そしてはらさんと弊社社長、そしてぼくの3人でお話が始まりました。


まずははらさんの経歴から。


過去に広告代理店でコピーライターの仕事、いわゆるクリエイティブの仕事をされていたはらさんの、過去の作品(実際に掲載された広告ですね)をご紹介いただきました。


以前にお話を聞いたときも感動しましたが、改めてまた違うお話も聞けてとても楽しかったです。


ぼくは。


で、そういったことを踏まえたうえではらさんの想い


――戦争をなくすためには、エネルギーを何とかしなきゃならない!

そのためにも、楽しく社会を変えていかなきゃならない!


そんなお話になりました。


まさにぼくの目指すところと同じ、やっぱりはらさんと一緒に何かアクションを起こしたいな〜と確信。


そして具体的な話も。


ただWEB上で完結していては広がりを持てないので、実際に現実社会と連動した形でのアクションが必要。

ダイレクトにサイトへ誘導するという手段だけではなく、名前自体をいろんなところへ露出していくことが、広がるということ。


広告代理店で培われた、確かなセンス。いわゆる、広告戦略というものの王道。

これだよこれ、これを聞きたかったんだ!!


きちんとビジネス的な側面もないがしろにしないでフォローアップしてゆくという姿勢も持っており、まさに日本という社会が求める「エコ」を体現しているな〜と感動。


しかし、社長は・・・


エコナコトはニュートラル、環境と経済、どちらに振れてもならないんです」


という原理的な話を始めました。


・・・あれ?もしかして、このレベルでも「環境」に振れすぎだという判断?


つまり、エコナコトは「アクション」してはならないということ。


あれ?それってどうなの?

ぼくはちょっとそこで違和感を感じてしまいました。


さらに社長は続けます。


エコナコトは否定もしないし、肯定もしない。ただ、フィールドを提供するだけ。

そこで何かやる分には関与しないし、そのニュートラルな姿勢があるから、誰でも参加できるんです」


・・・なるほど!!


環境をよくしよう!!という想いすら、エコナコトでは足かせなんだ!!


なにもかも全て受け止めて、黙して語らずなんだ!!


それが、社長の目指すエコナコトというフィールドなんだ・・・!!




うん、ぼくの目指すものと全然180度違った!!


うっかりぼくはエコナコトにぼくの「思想」を反映させようとしてました。


それ自体が過ちだったんです。


なぜなら、それをしてしまったらぼく以上にサイトが成長しないんです。


ある意味、放任主義こそがエコナコトを大きくさせるタネだったのです。



昨日の話でぼくは気づきました。


エコナコトで社会を変えようとすること自体、おこがましい話だったのです。



ニュートラルって冒頭にも書きましたが、何も変化をもたらさないという意味です。


それでいいのか?と思いましたが、それでいいんです。



エコナコトで変えるんじゃない、エコナコトをきっかけにみんなが変わるんだということ。


はっきりする必要はない、なぜならそもそも思想自体持たないのだから・・・っ!



化学の実験でやりましたよね?触媒の実験。


過酸化水素水(オキシドール)に二酸化マンガンを入れたら、シュワシュワ泡が出てきました。


その泡をフラスコにためて、火を着けたスチールウールを入れたら激しく燃焼しました。


よって、過酸化水素水(H2O2)は水(H2O)と酸素(O2)に分解されたと実証されました、という実験です。

※2H2O2→2H2O+O2


二酸化マンガンは、生成後の水・酸素いずれにも属することはないが、過酸化水素水には確実に変化をおよぼす。


エコナコトは触媒なんですね。


エコナコトは、環境派・経済派いずれにも属することはないが、社会のシステムには確実に変化をおよぼす。



エコナコトの取ろうとしているスタンスはとても奥が深いし、とても難しいし、かなりの人間力が必要だと気づきました。


正直、自分にはできそうにありません。


でも任された以上はやらざるを得ません。


やりきったとき、ぼくはきっと全国区での顔になっているでしょう。


それくらい、会社にとっても、社会にとっても、大きくて壮大なプロジェクトなんです。